自己都合退職を会社都合退職に変更してもらう方法

自己都合退職
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さて、みなさん退職や転職のご経験はおありだろうか?

私は、過去3回ほど経験しているのだが、その時いつも自己都合退職か、会社都合退職かが問題になる。

なんで問題かと言えば、会社都合退職の方が圧倒的にお得だからだ。

外国人労働者の受け入れやAIの進化だなんだでこれから益々、退職転職を余儀なくされる人が増えていくだろう。

そんななか退職についての正しい知識を身につけておくことは、有効な自己防衛手段と言えるだろう。

今回は、退職する側の立場から見た、自己都合退職と会社都合退職の違いや、メリット・デメリット、失業保険受給額の違いについて紹介していきたいと思う。

また、私が経験した、会社と交渉せずに自己都合退職を会社都合退職へ変更する方法についても解説する。

自己都合退職と会社都合退職の違い

厳密に定義すると、雇用保険上の区分で「特定受給資格者」に該当する場合が会社都合退職で、該当しない場合が、自己都合退職となる。

わかりやすく言えば以下のような感じだ。

会社都合退職
リストラされたり、会社の経営悪化で退職を求められた場合など

自己都合退職
転職や引っ越しなどの自分の事情で退職した場合など

重要なのは、会社都合か自己都合かで失業保険の受給額が大きく変わるということだ。

会社都合退職 自己都合退職
最高支給額 約260万円 約118万円
給付日数 90~330日 90~150日
最短支給開始日 7日後 3ヶ月(実際の振込は4ヶ月)
必要な保険加入期間 6ヶ月以上 1年以上
国民健康保険 最大2年間軽減 通常納付

ご覧の通り、会社都合の方が失業保険の給付期間が長く、最高の支給額にも倍以上の差があることがわかる。
さらに、支給の開始日も4ヶ月の差があり、自己都合で退職した場合は実質4ヶ月は無収入で暮らすことになる。

会社都合退職のメリット(自己都合退職のデメリット)

会社都合退職が、如何に退職者にとってお得な制度であることが、お分かりいただけたと思う。
改めて自己都合退職と比べた会社都合退職のメリットをまとめてみよう。

失業保険をすぐに受け取れる

会社都合の場合は、最短で7日後から失業保険を受け取ることができる。
自己都合の場合は、4ヶ月後になるので受け取らずに次の職場へというケースが多くなっている。

失業保険の給付期間が長い(金額が多い)

どちらも最低90日分受給できることは同じだが、自己都合が最大150日なのに対して、会社都合の場合は最大で330日と倍以上の違いがある。
これは、受給金額に直すと、118万円か260万円かという違いになる。
もちろん、受給日数は、働いていた期間に応じたものなので一概には言えないのだが、この差からも会社都合の方が優遇されていることがわかる。

保険加入期間が短くてもいい

会社で勤めている間は、雇用保険に加入が義務付けられているが、この期間が長ければ長いほど受給額は多くなる。
最低の加入期間にも違いがあって、会社都合の場合、加入期間が6ヶ月以上あれば失業保険が支給されるのに対して、自己都合の場合は、1年以上が条件となっている。

自己都合退職を会社都合退職に変更する方法

これだけ見ると、会社からクビにしてくれない限り、自分から辞めますとは、なかなか口には出来ないというのも無理からぬことだ。

しかし、自己都合退職になっていても、会社都合退職に変更することはできる。

実は、あまり知られていないのだが、以下のケースに該当する場合、自己都合として退職した場合でも、会社都合退職に変更してもらうことが可能だ。

解雇やリストラ以外でも会社都合退職にしてもらえるケース

・過去3ヶ月に月45時間を超える時間外労働があった場合
・いじめやパワハラ、セクハラを受けていた場合
・賃金の未払いや、削減があった場合
・勤務場所、賃金、仕事内容が、労働契約締結時と違っていた場合

こちらに該当する場合は、ハローワーク(公共職業安定所)で申し出れば、会社都合退職に変更してもらうことができる。

もちろん、会社といちいち交渉する必要もない。
ハローワークでの認定があればそれでOKだ。

私も、1番目の「過去3ヶ月に月45時間を超える時間外労働があった場合」に該当して、会社都合に変えてもらった経験がある。

その時は、45時間以上で残業に入っていた。
自分の場合は、勤務時間と時間外労働の時間をエクセルに記録しておいてハローワークで説明をした。

なんで自分のメモでも有効かと言えば、会社には社員の勤務時間を記録しておく義務があって、記録したメモの通りかハローワークが確認を取ることが可能になっている。
出せなければクロだということになる。

もちろん、デタラメででっち上げたものではすぐにバレるが、実際に時間外労働で働いていたのであれば、自分のメモだけでも十分有効な証拠となり得る。
その他、タイムカードをケータイで写メとっておくとかでもいいだろう。

おかげで、私は、会社都合退職に認定してもらい、退職1週間後には失業保険の支給が受けられたし、その後も240日間受け取ることができた。

会社と交渉して、会社都合に認定してくれと言ってもなかなかラチが開かないだろうが、ハローワークが間に入ってくれることで、スムーズにことが進む場合がある。

もし、自己都合で退職を考えている人は、該当することがないか今一度、見直してみるといいだろう。

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