面接で大事なことの1つに「見た目の第一印象」があります。
面接官は、短時間の面接の中で、あなたの身だしなみ、服装、態度などを見て、この人はどのような人なんだろうと観察します。
第一印象で「この人、大丈夫かな?」という印象をもたれてしまうと、その後の会話やコミュニケーションにも悪い影響を与えてしまいます。
ですから面接対策で、見た目を整えておくことは基本中の基本となります。
もちろん面接官も良い人材を見つけようとしているので、見た目だけで判断することはありません。
それでも、見た目にはその人の人柄が表れるといいますので、面接の評価は、見た目の印象に頼るところが大きいのも事実です。
見た目の第一印象がどのように影響するのか?
当たり前ですが、最初に会った時に目に入るのは、見た目ですよね。
その見た目で、面接官は志望者の90%を想像し、決めてしまうともいわれています。
そして、面談中は、その見た目の印象通りかどうかを判断します。
最初の印象で「やる気」を感じる人だったら、本当にやる気のある人かどうか判断するための質問をしていき、確認します。もし、「この人本当にやる気があるのかな?」と感じれば、本当にやる気がないか検証するための質問をしていきます。
第一印象である程度、志望者の印象を決めたうえで、質問をしたり話を聞いたりするため、とても見た目は重要となります。
面接で印象を良くする3つのポイント
面接は普通、短時間で終わります。
面接官も短い時間の中であなたのすべてを理解することは不可能です。
しかし、短い時間の面談でも印象に大きく影響を与えるのが「見た目」です。
面接官も人間ですので、あなたの中身がどんなに素晴らしくても見た目の印象によって評価が左右されてしまいます。
ここでは、印象を良くするためにどのような点に注意すべきか3つのポイントをご紹介します。
1.身だしなみ
服装、髪型に加え、男性は髭を剃って清潔感を出し、女性は薄化粧程度で整えましょう。
服装は黒や紺、グレーのスーツ、髪は黒色でなくても良いですが、あまりに明るい場合は染め直したほうが良いでしょう。
身だしなみは、その企業ごとに合わせる必要があり、必ずこの限りではありません。
例えば、アパレル関係の企業であれば、スーツである必要はないかもしれません。
服装で合否が左右されることも実際にあります。
以下の話は実話ですが、
転職で5社以上書類を送り、全て書類選考が通った方がいました。
また、筆記試験のある企業ではその試験も通ったそうです。
しかし、その方は面接で全て落ちてしまったのです。
書類は通っているので経歴に問題はないはずです。
この場合、面接での対応や態度に問題があったかもしれないと推測できます。
その方は転職アドバイザーさんに相談しました。
アドバイザーさんは、その方に会うなり、”これは面接で落ちる”と感じたそうです。
目指していた業界は食品関係の企業でした。
清潔感はあり、明るさを感じ、印象としては良かったのですが、食品業界の社風や企業風土、企業文化などを考えていなかったのかもしれません。
食品業界の面接でのイメージには合っていませんでした。
その方は少々、派手な印象で、話していても1つ1つが軽い感じがしました。
食品業界は創業年数の古い企業が多く、昔からの固い感じが残っていたりします。
その方は、次に受ける企業のホームページを見て、従業員の写真などからイメージを膨らませ、その従業員に似通った服装やメイク、髪型で面接に挑みました。
また、話し方も軽く話すのではなく、まじめにコツコツと仕事をする人のイメージを考えながら、深みをだすような話し方をするようアドバイスをしてもらいました。
その結果、3社同時に応募して全て面接が通り、内定をもらうことができました。
このことから、服装や髪型だけを整えるのではなく、全体的な雰囲気も大切となります。
そして、自分が目指す業界や企業のことをよく調べ、どのような「見た目づくり」が必要か考えてみましょう。
2.表情
最初に会った人のどこを見ますか?
一般的に顔ですよね。
ですから、表情というのはとても大切です。
緊張はするでしょうが、硬い表情より、柔らかく優しい表情のほうが印象としては良いですよね。
自分が面接官だったら、どのような表情の人を採用したいと思いますか。
それを考えながら、面接前に表情を作る練習をしておくのも良いでしょう。
実際に、自分の表情というのは相手からしか見えません。
事前に鏡を見て、どのような表情が良いか作って考えておきましょう。
面接官が採用したいと思う人は、「前向きでやる気や向上心のある人」です。
できれば、表情からそのヤル気が出せると良いでしょう。
緊張すると顔がこわばってしまいます。
落ち着いてリラックスして面接を受けましょう。
3.態度
最初の受付での挨拶から面接は始まっていると思ってください。
以下のような態度はNGです。
- 挨拶ができていない(声が小さい)
- 遅刻または早過ぎる
- 服装や身だしなみがだらしない
- 挙動不審
- 言葉遣いに癖がある(ため口やなれなれしい話し方、語尾をのばすなど)
- 面接官の話をきちんと聞けない
このような態度はマイナスの印象となってしまいます。
変な癖のある人は気を付けましょう。
面接官を「良い人」だと思う
一つ知っているだけで、簡単に面接での印象を良くする方法があります。
それは、
面接官を「良い人」だと思う
ということです。
面接官にも様々なタイプの人がいるでしょう。
男の人、女の人、威圧的な人、温厚な人、どのような人であっても好感を持ち、良い人だと思って望みましょう。
印象の悪い担当者や苦手だなと感じる担当者の人もいるでしょう。
その場合、不信感を抱いてしまい、表情も暗くなってしまうかもしれませんが、あえて明るい表情を作り、面接官は良い人だと思って受けましょう。
そうすることによって、信頼することができ、面接官の話もきちんと聞けるようになります。
これだけだと、あなたの中での変化だけで相手からの印象は変わらないとお思いかもしれません。
しかし、不思議なことにコミュニケーションとは写し鏡のようなもので、
自分が好印象を持っている相手からは、自分も好印象をもたれやすい
という性質があります。
逆に言えば、面接官を嫌な人とか、怖い人と思ったまま面接を進めてしまうと、相手からの印象も悪いものになってしまいます。
まずはあなたが、面接官に対して好感をもっていると思い込んで面接に臨んでみてください。
そうすれば自然と面接官からも警戒心が溶けて、お互い好印象なコミュニケーションを取ることができます。
身だしなみの基本
男性
- 髪型
清潔感を感じる髪型にする。できれば短めが良い。伸び放題になっていないこと。当たり前ですがボサボサはNG。 - 顔
髭はきれいに剃っておく。整えてあったとしても伸びているのはNG。 - 服装
黒、紺、グレーなどのスーツにネクタイが基本。スーツ、ワイシャツが汚れていたり、シワのないこと。 - アクセサリー
結婚指輪、時計以外は身に付けないこと。時計はカジュアルすぎないこと。 - 手
爪は短く切っておく。ガサガサしているようならハンドクリームなどを付けて清潔感を出す。 - 鞄
A4サイズの大きさで黒、茶などが良い。できる限り荷物は少なめで必要なもの以外は持っていかない。 - 靴
どこで見られているか分からないので靴もきれいにしておく。汚れのないように。
女性
- 髪型
長い人は束ねたほうが印象が良くなる。前髪が長いと暗いイメージに見えるため、目にかからないようにする。髪型で印象が大きく変わるため、その企業に合ったものにする。 - 顔
メイクは基本したほうが良い。濃すぎるのはNG。ナチュラルなメイクが好印象。 - 服装
女性のスーツは様々な色やデザインのものがあるが、基本的には黒や紺、グレーなどが無難。企業の社風に合わせた服装をする。 - アクセサリー
シンプルであまり目立たないものが良い。1点から2点程度で。香水は絶対NG。 - 手
長すぎる爪は印象が悪くなる。派手なマニキュアや剥がれていたりするのもNG。マニキュアをしたとしても薄い色がOK。 - 鞄
A4サイズの大きさで色は派手でない色。黒、茶、薄いカラーのものが良い。できる限り荷物は少なめで必要なもの以外は持っていかない。 - 靴
黒のパンプスやローファーが無難。履き古した靴、ブーツ、サンダルはNG。
面接でやってはいけない態度やしぐさ
面接中にやってはいけない態度やしぐさがあります。
自分は大丈夫と思っていても、無意識に出てしまう場合がありますので、以下のポイントを読んで改めて確認しておきましょう。
うつむき加減になる
緊張したり、自信がなかったり、不安になったりするため、猫背気味でうつむき加減になりがちです。
しかし、うつむいていると暗い印象になり、自信のなさ、やる気のなさなどを感じ、面接官も心配になってしまいます。
背筋を伸ばし、面接官の顔を見て、自信を持ってしっかりと話しましょう。
上向き加減すぎる
顎を突き出して話す癖のある人がいます。
上向きで話していると偉そうに感じます。上から目線な感じもします。
少し顎を引いて話しましょう。面接前に、鏡の前で練習しておきましょう
引きすぎると上目遣いとなって逆に変な感じになってしまいます。
ちょうど良い目線で話しましょう。
腕組み、足組をする
面接官とお互い好感良く、話しやすいなと感じると日ごろの癖が出やすくなります。
普段、腕組みや足組をしてしまう人は要注意です。
肘をついたり、貧乏ゆすりをしてしまう癖のある人も要注意です。面談では意識しましょう。
視線が泳いで落ち着かない
面接が苦手で緊張して目が泳いでしまう人もいます。
あまりキョロキョロしていると落ち着きがない、話を聞いているのか?などと思われてしまいます。
時計にばかり目をやっていると、早く終わりにしたいという気持ちが伝わってしまい、印象が悪くなります。
身振り手振りが大げさ過ぎる
話に夢中になると身振り手振りが大きくなってしまうものです。
少しの身振り手振りは話をする時に相手に伝わりやすいので良いのですが、大きな身振り手振りや面接官の話にオーバーリアクションを取りすぎると、わざと感がでてしまいます。
本当に話を聞いているのかと思われ、軽い人だという印象にもなってしまいます。
髪を触ったり、顔を掻いたりする
面接中のちょっとした動きも面接官は見ています。
髪の毛を触ったり、頭や体をポリポリかいたり、ちょっとした気になる動きが入ることで真剣さが伝わりにくくなります。
注意力も欠けているのではないかと思われますから、なるべく面接中は動きは減らして我慢しましょう
汗をダラダラかく
真夏で汗が出たり、日ごろから汗っかきの人は、面接中に汗をかいたら、ハンカチで押さえるようにしましょう。
そのままダラダラとたらしたままでは不快な印象になります。
さりげなくハンカチで押さえるようにしましょう。