僕もかつてはブラック企業に勤めていた。
新卒のときの就活であまり深く考えずに就職先を決めてしまったせいだ。
残業も多くて、夜間や休日に呼び出されることもしばしばだった。
結局、体を壊してしまって転職をすることにした。
もう二度と同じ失敗をしないようにと、自分なりに企業研究をした。
結果、転職がうまくいって今では、希望する会社へ転職することができた。
やっぱり、人の情報ではなく、自分でしっかり調べて就活をすることが大事だと改めて感じた。
ホワイトな会社や職場ってどういうものなのか?
どうすれば、ホワイトな会社を見つけて就職することができるのか?
僕なりに考えてみて分かったことは、ブラックな会社はブラックに成りやすい環境があるということ。
それは、言い換えれば、ホワイトな会社は、ホワイトになりやすい環境から生まれるっていうことだ。
環境っていうのは、その業界の仕組みや、競争の激しさなんかのこと。
経営者や社員の考え・性格が原因で、職場がブラックやホワイトになることもあるだろうが、本当の原因は、こうした環境に影響して別れている。
つまり、ホワイトになりやすい業界を狙えば、自然とホワイトな会社に就職することができるというのが、ぼくの考えだ。
では、どういう業界がホワイトになりやすいのか紹介していこう。
国の制度で保護されている業界
国の制度で守られているような業界がある。
例えば、私立大学なんかそうだ。
私立大学には、学生からの学費以外に、国から補助金が給付されていて、少子化などで潰れそうになった大学も、こうした補助金によって経営が守られている。
定員の厳格化という措置があるのだが、これは定員割れした大学には補助金を出すが、定員をオーバーした大学には補助金を削減するというもの。
裏を返せば、大学が競い合って学生数を増やさなくてもいいってことになる。
また、2020年4月からは大学無償化の支援も始まる。
これは、低所得世帯の学生に対し、学費の免除などをする制度だが、大学からすれば、より楽に学生と学費が集められるということになる。
このように、私立大学には公的補助によって経営がまもられていて、熾烈な競争とは無縁な環境が作られている。
この制度の賛否がどうかは置いとくとしても、このように国からの制度で経営が傾かないように守られている業界は、競争やプレッシャーも少なくブラック化しづらい業界の代表といえる。
参入障壁の高い業界
競争が激化しづらい環境がホワイトな業界の条件だと説明したが、同じ理屈で言うと、参入障壁の高い業界もホワイト会社の多い業界だ。
例えば、ガスや電気などのインフラがそれに当たる。
ガスや電気は生活になくてはならないライフラインであり、しかも簡単に新規参入されることもないので、安定した経営基盤が築かれている。
たまに大きな災害や、政治的スキャンダルでダメージを受けることもあるが、かと言って経営が傾いたり、会社が潰れるということもないので、一般の企業に比べれば圧倒的に安心して乗れる大船に違いない。
また、長年、数社で独占されている業界も参入障壁の高い業界といえる。
航空業界であれば、JAL、ANAが独占している。
海運業界は、日本郵船、川崎汽船、商船三井の三者で独占されている。
このように、すでに独占的なしくみが出来ている業界であれば、どこの会社でも、過酷なノルマや熾烈な競争とは無縁で、ホワイトな職場になりやすい。
優良な中小企業
業界というくくりでは無いが、中小企業にもホワイトな会社は多い。
小さくても、独自の製品やサービスが市場に評価されていて、大きなシェアを握っていたり、売上高は少なくても、高い利益率を維持している会社などは、ホワイトな職場になりやすい。
こうした会社は見つけるのがなかなか難しいが、地道に企業調査をすることで見つけられる。
就職四季報には、優良・中堅企業版というのがあって、無名な会社や中小企業の情報も扱っている。
営業利益率がコンスタントに10%以上あれば、優良企業と言えるだろう。
こうした情報を目安に、ホワイトな中小企業をさがすこともできる。
無名でも世界的シェアの高い会社
トヨタやPanasonicと言った世界的に有名で、シェアもある会社が優良企業なのはもちろんだが、日本には無名でも優良な企業が多くある。
ニッチな分野でも、世界的に高いシェアを持っている企業も経営が安定していて、ブラックには成りづらい会社だといえる。
無名でも世界的シェアの高い企業は、例えば、以下のような企業が上げられる。
イシダ:軽量機器世界シェア2位
日本電子:電子顕微鏡のシェアが世界1位
ディスコ:半導体・電子部品の切断装置の世界シェア8割
大日本スクリーン製造:シリコンウエハーの洗浄装置で世界シェア8割
NSG日本板硝子:板ガラスのシェア世界2位
ミネベアミツミ:小型ボールベアリングで世界シェア1位
製造業などが中心にはなるが、このように世界に向けて高いシェアで製品を販売している会社も多くあって、このような会社もホワイトな職場になる。