就職活動をする上で、まずは書類選考を通過しなければなりません。そのためには『履歴書』を最高のものに仕上げる必要があります。
履歴書は就職活動の顔ともいえる物です。
この履歴書の書き方次第で一次選考の合否が決まるため、二次の面接に進むために、履歴書はとても重要となります。
第一志望の企業の選考に通るための履歴書の書き方をお教えしたいと思います。
履歴書の書き方はポイントをおさえれば難しくない
履歴書を書く時、何を書いたら良いのか悩んでしまう人も多いでしょう。
でも、実はそんなに神経質になる必要はありません。
履歴書はフォーマットが決まっています。
ですから、その項目に従って穴埋め的な感じで書いていけば良いのです。
嘘は書かずに、正確に事実を書きましょう。
また、手書きが基本となります。
パソコンなどで打ったものより、手書きのほうが思いが採用担当者に伝わりやすいです。
また、履歴書を書く際は下書きをしましょう。履歴書を購入すると、何枚か入っていると思います。1枚は下書き用にして鉛筆などで書くことをお勧めします。
途中で間違えたら消して書き直し、完成したら1度読み返しして、直すべきところがあればもう1度書き直します。
最高の履歴書を作りましょう。
最高の履歴書ができたら、本番用の紙に丁寧に書き写していきます。
いきなり本番の紙に書いて間違えてしまい、修正テープや二重線で消すなどの行為は絶対にいけません。選考ではマイナス評価となってしまいます。
まずは鉛筆で下書きし、添削を重ねてから本番用を書くことが成功へと繋がります。
中途採用または転職での履歴書の書き方
最近の転職では、履歴書と職務経歴書の2通を送付するのが基本となっています。
そして、職務経歴書はかなり重要な役割となっています。
履歴書よりも力をいれたほうが良いといっても過言ではありません。
職務経歴書にオススメの項目をご紹介します。「※」は必須項目です。
- ※希望職種 — 自分が希望する職種を書く。(応募する企業の職種)
- ※職務経歴 — 企業名や担当部署、自分が担当していた業務内容、退職理由など
- ※スキル — 使用可能ソフトなど
- ※資格 — 今までに取った資格があれば記入する
- 自己啓発 — スキルアップ等、積極的に学んだり、成功するために行動したこと、高い能力を極めるために行ったことなど自分を成長させたことなど。例えば、セミナーに参加したこと、ビジネスの本を読むなど
- ※自己紹介 — これまで自分がどのようなことをやってきて、どのように会社に貢献してきたか、仕事から何を得ることができたかなど
- コミュニケーション能力 — これからどのような仕事に就いたとしても、職場の人達や得意先、営業先などで必ず人と関わってくるでしょう。そこでコミュニケーションは必須です。自分のコミュニケーション能力はどの程度なのかアピールしましょう。今まで勤めてきた企業でどのように周囲とコミュニケーションをとってきたかということです。ただ、苦手な人もいますよね。そんな人でも『報連相(ほうれんそう・報告連絡相談)』は必ずいれましょう。
- 意欲 — 仕事に対する熱意を伝えましょう。また、自分に自信のあることをアピールします。できる限り前向きに、積極的に仕事をする内容を含めましょう。
- ※自己PR — 自分の長所を含め、自分のどのようなことを活かして応募企業に貢献したいのかなどを入れて簡潔にしめます。
自分1人で仕上げるよりも誰かに確認してもらうと安心です。家族や友人などが恥ずかしいようであれば、ハローワークなど各自治体のお仕事相談窓口などプロの職員の方に見てもらうと良いでしょう。
新卒者の履歴書の書き方
新卒者は職務経歴書はなく、履歴書のみです。
フォーマットに従い丁寧に書きましょう。
ここで重要となるのは志望動機です。
なぜ、応募企業を選んだのか、そこで自分が何をしたいのか、どのように貢献したいのかなど熱意が伝わるように書きますが、枠が決まっていますのでダラダラ書かずに簡潔に相手に伝わるように書きましょう。
もちろん下書きをした上で、本番の履歴書に書きます。
あとは趣味や特技です。
面談の時に話題が広がるような内容だととても良いですね。
一般的なありふれている趣味や特技よりも相手が聞いてみたいというようなものが書けると良いでしょう。
採用側が気になってしまうこと!
採用側は履歴書のどのような点が気になってしまうのでしょう。どこに注目して見ているのでしょう。
そこから書く際にどのような点に気を付けたら良いのかを探ってみたいと思います。
- 手書きじゃないと気になる
手書きで丁寧に書いてあること - 省略されていると気になる
職歴などを書く際に、株式会社を(株)などと書かないこと - 年号の書き方が揃っていないと気になる
履歴書の中で和暦と西暦が混ざっていないこと - 修正や訂正があると気になる
修正テープや二重線などでの訂正は絶対にしないこと。また、汚れやシミなどが付いたら書き直しましょう - 書き方のバランスが気になる
文字が少なすぎると印象が悪く、多すぎても読みにくいためちょうど良いバランスを考えること - 文字が変異していると気になる
途中でペンのインクが終わったりしてペンを変えるとインクの色や太さが変わってしまうため、気になってしまう。途中でペンを変えない
内容ももちろんですが、全体的な見た目も気を付けましょう。
どの履歴書を使ったら良いか?
最近、市販の履歴書には様々なフォーマットのものがあります。
自己紹介欄が大きく取られているもの、転職者向けで職歴欄が広く取られているもの、自由に書けるスペースが広くとられているものなど様々です。
ネットからダウンロードできるものもあります。
webから応募するなら、直接入力して送っても大丈夫ですが、印刷して紙で送るなら必ず手書きにしましょう。
また、履歴書のフォーマットですが、どれを使っても問題ありません。どのフォーマットを選んでも選考に影響することはないでしょう。
ただ、最近ではA4(A3二つ折り)とB5(B4二つ折り)の2種類が一般的です。
これもどちらを選んでも問題ありません。
転職などで、たくさんアピールをしたいのであればたくさん書けるA4を選ぶのが良いですし、職歴が少なかったり、長文を書くのが苦手など、記入する内容が少ないようであればB5で良いでしょう。
ただ、A4のほうが大きいので採用側としては見やすいということはいえます。でも、あまりに空白が多いと印象が悪くなるので、書くことがあまりないならB5で良いでしょう。
ただ、職務経歴書を添付する場合、大きさは合わせたほうが綺麗ですね。職務経歴書がA4ならA4のほうが良いかもしれません。
そして、どの履歴書を使ったとしても気を付けなければならないことは
- 見やすく丁寧に書くこと
- 文字が多すぎたり少なすぎたりしないこと
このようなことを踏まえ、自分に合った履歴書を見つけましょう。
もしそれでもどれを使ったら良いか分からないのであれば、JIS規格のものを選ぶと良いでしょう。
学歴、職歴の欄もあまり空白があると気になります。書くことがなければ、どのようなことを学んだのか、どのような業務を担当したのかも箇条書きでいれても良いです。
履歴書の中で一番の重要項目とは?
履歴書の中で一番重要となる項目は何でしょうか。
志望動機でしょうか。住所や名前でしょうか。
実は、『学歴』と『職歴』です。
どのような学校を卒業し、どのような企業で働いてきたかといった関係性をあなたの背景として見るのです。
どのような学校に入り、どのような学科で学んだのか、そこからどのような企業でどのような業種を担当してきたのか、採用側にとってそれがとても重要なのです。
学歴と職歴の書き方での注意ポイント
学歴と職歴を書く際、以下のようなことに注意しましょう。
- 箇条書きで書く
- 簡潔に書く
- 年号は間違えない
- 履歴書はビジネス文書として捉える
- 最後は「以上」でしめる
以上の点に注意し、意識して書くと読みやすい文章となります。
そして学歴、職歴は重要ですが、それ以外の項目も誠実に誠意を込めて書きましょう。
全ての項目がきちんと書かれていることが前提で学歴、職歴はその中で採用側が一番注目するという項目です。
学歴は自分のスタイルに合わせて書く
学歴は各々違います。
それぞれ自分のスタイルで書きましょう。
ただ、マイナスとなることは書いてはいけません。
自分のプラスになるアピールできる点だけを書きましょう。
といっても、マイナスと捉えられてしまう浪人や中退をした場合、どのように書いたら良いか悩みますね。
しかし、これは特に触れる必要はありません。
書類選考が通り、面接では聞かれるでしょうから考えをまとめておいたほうが良いですが、履歴書には年月、学校名と卒業と書く場所に「中退」と記入します。浪人した場合は、わざわざ期間や浪人など記載する必要はありません。多少期間が空いてズレていても大丈夫です。
学歴は高校から書くのが一般的です。中学は書かなくても問題ありません。
また、在学中に留学をしたり、仕事に繋がるような影響を与えるような勉強をした経験があれば、それもプラスとなるため記入しましょう。
学歴や職歴欄に空白が多くなってしまうなら、自分の学んできたことを学歴職歴欄に盛り込んでみましょう。
自分の汚点といえることは絶対に書いてはいけません。
履歴書は良い点だけを絞り出すのです。
ただし、そのマイナス点がやむ負えない事情からくるものであれば、その理由も添えても大丈夫です。
学歴を書く際の注意点
- 最初に「学歴」の見出しを入れる
- 和暦または西暦で統一して書く(混在しないこと)
- 国公立、附属を入れ、省略しない(〇〇県立〇〇高等学校、〇〇市立〇〇高等学校、〇〇大学附属高等学校など正式名称で)
- 高校、大学の学科や専攻課程を入れる
採用担当者が重要視する『職歴』の書き方
中途採用などの転職や第二新卒の場合、職歴が最も重要視されます。
採用側が必要とする情報を分かりやすく記入しましょう。
最近は、職務経歴書の添付が一般的となっています。
詳しい職歴の内容は、経歴書に書けば良いのですが、最初に担当者が目を通す書類は履歴書です。
必要な職歴情報を簡潔に記入する必要があります。
だからといって、
「〇年〇月 〇〇株式会社 入社」
「〇年〇月 〇〇株式会社 退職」
これだけでは勤務していた記録だけしか分かりません。
所属部署名、役職、簡単な担当業務などは入れたほうが良いです。
余裕があるなら企業の事業内容、従業員数を入れても良いでしょう。こちらは経歴書に入れても大丈夫です。
職歴を書く際の注意点
- 最初に「職歴」の見出しを入れる
- 勤務していた企業がいくつかあるなら時系列に書く
- 部署名、役職名、業務内容を入れる
- 欄に余裕があれば事業内容や従業員数を入れる
- 退職理由が選考のマイナスとならない時は「〇〇のため退職」と書く
- 退職理由は「一身上の都合により退職」で良い
- 在職中なら「〇年〇月 退職予定」と記入する
- 勤務期間が長いなら、粘り強く働けることをアピールするため、企業名の後ろに「〇年〇ヶ月勤務」と記入する
- 最後は「以上」でしめる
資格や免許は選び抜く
資格や免許をたくさん持っている人もいるでしょう。
仕事柄、資格や免許が必要だったりする職種もありますよね。
持っている資格の中から、希望する企業の職種に関連するような資格があれば優先的に書きましょう。
資格や免許の数が少なければ、持っているもの全て書いても大丈夫です。
なるべくたくさん書いてあるほうが良いですが、やたらに書けば良いというものではありません。
正確に取得した資格を書きましょう。
国家資格や公的な資格以外の民間の企業や協会などが主催する資格も書いて大丈夫です。
仕事に関連するなら是非書きましょう。
自分のスキルをここで思う存分伝えましょう。アピールできるものは書きましょう。
もし、今勉強中の資格があるなら、それも併せて記入しましょう。
資格の講座を受講しているなら「〇〇試験(資格、検定) 〇〇講座 受講中」、独自で勉強しているなら「〇〇資格取得のため勉強中」などと記入して大丈夫です。
ここで意欲や積極性をアピールできます。
資格・免許を書く際の注意点
- 時系列に書く(業務に関連性のあるものから)
- 普通自動車免許を持っていたら絶対に書く
- TOEICは点数を書く(500点以上の場合。外資系なら600点以上はあると望ましい)
- 仕事に関連のない検定やアドバイザー、インストラクターの資格などは趣味の欄でも良い
趣味や特技の欄で気を付けることとは?
趣味や特技の欄が選考に大きく左右されることはありませんが、少し付け加えるだけで、採用担当者の目を引くことができます。
例えば、趣味が読書、音楽鑑賞、旅行、スポーツ観戦なら
- 「読書」---特に恋愛小説、歴史小説、実用書、ビジネス・経済などと付け加える
- 「音楽鑑賞」---特にJ-POP、ジャズ、レゲエ、ロック、CDをたくさん持っているならそれを書いたり、ダウンロードして聞いているなら、何曲くらい持っていて聞いているかなどを付け加える
- 「旅行」---旅行が趣味ならどこへ行ったことがあるか、海外が好きなら何ヶ国行ったことがあるかなど付け加える
- 「スポーツ観戦」---どのようなスポーツを観戦するのか、どのくらいのペースで行っているのか、どこのスタジアムに良く行くのかなど
このように付け加えることで、自分という人間の魅力を採用担当者に伝えることができます。
面接の際、話題のきっかけにもなるでしょう。
たくさん趣味や特技があるなら、より相手に伝えたいもの、できればインドアよりアウトドア系のもののほうが印象が良くなります。
趣味がないという人もいると思います。しかし、空欄はよくありません。
自分が好きなことを書きましょう。
例えば温泉が好きなら「温泉巡り」、食べることが好きなら「食べ歩き」、ファッションが好きなら「ショッピングやコーディネート」、どのようなことでも大丈夫です。仕事に関連する必要は全くありません。
中にはギャンブル系が好きな人もいるでしょうが、これは絶対に書かないほうがよいですね。
あまり良いイメージにはなりません。
健康欄や自分の性格について書く欄は?
履歴書によって健康について書く欄や自分の性格について書く欄があります。
健康状態は「良好」または「極めて良好」と書くのが一般的ですが、ここも少し付け加えることで印象が良くなります。
例えば、前職で無遅刻無欠勤だったのであれば、もちろんそれを書くのが良いでしょう。または「通院等はありません」と記載するのも良いでしょう。
もし、持病等があり勤務日に通院が必要なら、例えば「2ヶ月に1度通院が必要ですが、業務に支障の出ないようにします」といった感じで付け加えると印象も悪くありません。
性格についても、マイナスのこと(短所)よりもプラス(長所)になることを書きましょう。
だからといって、自分をとても良い、すごい人間だと思わせる必要もありません。
人から言われた自分の性格を記入するのが良いでしょう。
もし、言われたことがなければ、自分がどういう人間か、長所など友人や家族に聞いてみましょう。
自分が気付いていなかった意外な答えがもらえるかもしれません。
「周囲からは〇〇とよく言われ、その〇〇な部分を今後の〇〇の業務に生かしていきたいと思います」といった感じで記入すると自然に伝わります。
履歴書は写真も大切
中身や性格のようなものは履歴書や職務経歴書から読み取ることができますが、唯一、見た目の情報を与えるのが証明写真です。
人間の見た目は顔から入るのが基本ですよね。
といっても顔が整っているかどうかなどは関係ありません。男前だから美人だからということではなく、表情、清潔感、健康さを目立たせることが大切です。
写真を撮る時に、目の前に面接官がいると思って「さぁ、見てください」と自信を持って撮りましょう。口角を少し上げると印象の良い表情ができます。
また、写真の撮り方ですが、最近はコンビニにも証明写真機が設置されていたりと簡単に証明写真を撮ることができます。
しかし、絶対に就職を成功させたいなら、きちんと写真館で撮ってもらうことをお勧めします。証明写真機とは出来上がりが全く違います。
比べればすぐに分かりますが、印象が違って見えます。少々写真館のほうが料金は高いですが、就職を成功させたいならチャレンジしてみましょう。
カラーでも白黒でも大丈夫です。
ただ、白黒のほうがまじめに見え、カラーのほうがより人間らしさは感じます。
服装も私服はもちろんNGです。
黒や紺のスーツにしましょう。シャツは白の襟付きの物を選びます。
女性は紙をくくり、輪郭が見えるようにしましょう。前髪も目にかからないほうが印象が良いです。男性は髭をそり、清潔感のある印象を出しましょう。
今は、髪を染めていても問題ありませんが、あまりに明るいと選考に影響が出るかもしれません。
なるべくなら色は抑えたほうが採用担当者の印象は良くなります。とりあえず証明写真だけなら白黒にしておけば、髪の色は目立ちませんね。
写真のまとめ
- 写真館で撮る
- 髪の色はなるべく黒で
- 口角をあげる
- 目の前に面接官がいる気持ちで撮る
本人希望記入欄は何を書くのか
一般的には「御社の規定に準じます」といった一言にする場合が多いですが、特に伝えておきたいことがある場合には記入しましょう。
待遇や勤務条件などに関することが多いですが、希望給与額を具体的に記入するのはよくありません。
例えば、まだ在職中であれば、その旨記入し、「いつから勤務可能か」、「昼間連絡が取れないためメールでの連絡を希望する」などは記入したほうが良いでしょう。
また、育児や親の介護等があって勤務地に希望があるなら書きましょう。
どうしても面談前に伝えておくべきことがある場合にのみ記入します。
また、希望職種は記入ておきましょう。
複数の職種で応募している企業もあるからです。
どの職種を希望しているのか採用担当者が判別しづらいため、職種については記入が必要です。
それ以外は「御社の規定に準じます」で大丈夫です。
空欄は避けましょう。