面接でよく聞かれる質問に、「前職の期間短い理由」というのがあります。
短い期間での退職というのは1年未満だと思ってください。
1年未満で辞めた場合は必ずと言っていいほど聞かれる質問です。
僕が今まで多くの転職希望者の相談に乗らせてもらってきた経験からも、この質問の回答が重要なことを常々感じていました。
理由があり、短期で職場を辞めてしまうこともあるでしょう。
出来れば長く働きたいと思っていても、
自分の希望と仕事内容が違ったり、
人間関係で上手くいかなかったり、
もっと上を目指したくなったり、
別の仕事に興味を持ったり、
様々な理由で短期で退職をすることがあるかもしれません。
そしてその後の転職活動で、なぜ前職は短い期間で辞めてしまったのかと聞かれることになります。
短期間で辞めているという経歴はマイナスの印象と受け取られる場合があります。
仕事をしても続かない人なのか、
ちょっとしたことでもすぐに辞めてしまう人なのか、
面接官はこのように評価します。
しかし、面接で聞かれた時に上手な答え方ができれば、マイナスな印象を与えずに済みます。
前職を短期間で辞めた理由を、面接でどのように説明すればいいか、解説したいと思います。
しどろもどろにならずハッキリ答えられるように準備しよう
この質問をされた時に焦って変なことを言ってしまったり、言葉に詰まってしどろもどろになってしまったりする人が多くいます。
まずは、自分の言葉でハッキリと話せるようにすることを意識しましょう。
プラスの理由で辞めることもあるでしょうが、マイナスの理由で辞めたという人も多いことと思います。
前提として知っておいてほしいのですが、最近は昔に比べて転職をする人が多くなっています。
ですから、短い期間で退職というのを企業側もそれほど気にしなくなっています。
短い期間が問題なのではなく、短い期間で辞めた理由があるならば、それをちゃんと説明できるかどうか見ていると考えましょう。
できれば理由は、前向きなものが話せると良いです。
もし、退職理由がマイナスの理由だったとしても、
「今までこういう仕事をしてきて、こういう経験がある。それを活かして、御社でこういうことがやりたい(こういうふうに活かしていきたい)」
としっかりと考えを見せることが大事です。
前職が短期間だったとしても、将来のビジョンをしっかりと伝えられれば印象も悪くはなりません。
それを話せることで、前職は、「そのビジョンと違っていた」、「就職先を焦って決めてしまったことを後悔している」ということで納得させることができるのです。
もし、それをしっかり話せないと、採用してもまたすぐにうちも辞めるんじゃないかと面接官は思ってしまいます。
ですから、短期間で辞めたことが不利にならないように、
・今までどのような経験を積んで、どのようなことを身に付けることができたのか
・それをどのように活かしたいのか、今後はどうしていきたいのか
これををハッキリ話せるようにしておきましょう。
前職場のせいにしない
短期で辞める理由の1つに会社側に問題があるという場合があります。
例えば、「希望していた配属先と違っていた」「聞いていた業務内容と違った」といった最初の約束と違ってしまうこともあるかと思います。
また、「社風が合わなかった」「待遇、条件が良くなかった」といった理由で短期に退職する人もいます。
ですが、会社のせいで、会社に騙されたというようなニュアンスのことは言ってはいけません。
それを聞かされた人は、「本当にそうなのか?」、「大事なことを聞き逃す人じゃないか?」、「すぐ会社のせいにする人なのか?」と考えてしまいます。
もし、実際には会社が悪いとしても、それを言うのは我慢するようにしましょう。
良い回答例としては、
人事部の仕事もやりがいのある仕事ではありましたが、やはり、お客様の声を直接届けるという営業職に魅力を感じています。
今後異動できる可能性が低いこともあり退職を決意しました。
機会を頂けるのであれば、御社では営業職を全力で頑張っていきたいと思っています。
のような言い方で伝えれば、短い期間での退職もマイナス評価とはなりません。
また、
自分のやりたかったこととは違っていたため早期での退職となってしまった。
御社では自分が希望する〇〇業務を全力でやり切りたい。
というようにまとめることもできます。
人間関係を理由にしない
人間関係がうまくいかずに短期となってしまった場合もあるでしょうが、これも理由にしてはいけません。
人間関係はどこの会社でもあるものだからです。
「うちの会社でも人間関係を理由に辞めてしまうかもしれない」、「人と付き合うのが下手な人なのかも」
と面接官は考えてしまいます。
それ以外に辞めた理由に使えそうなものがないかもう一度考えてみましょう。
できる限りポジティブなものが良いです。
もし、短期での退職の理由として人間関係が一番初めに思い浮かんだという人も、このような理由を面接で答えると悪い印象を与え兼ねませんので注意しましょう。
自分のやりたいことやビジョンを具体的にする
仕事に対する自分のビジョンを具体的にすることが、短い退職となってしまった時の理由の説明に繋がります。
理由を話すときに、「入社してみたら自分のやりたいことと違っていた」ということがわかるように伝えましょう。
入社時は漠然としたイメージだった自分のビジョンが、仕事をするうちにだんだん固まってきて、改めてそのビジョンに沿った仕事を探したいと思うようになったとしても、それは不自然なことではありません。
短い期間ではあったものの得たものもあるはずです。
その経験を応募企業でどう活かして、どう働くことに繋げられるかを考えてみましょう。
大事なのは、
自分がどのような経験をしてきて、どのように活かして今後働いていきたいのか具体的なビジョンを持つことと、それをしっかりと面接官に伝えることです。
これができれば、ネガティブな経歴についての質問に対して嘘を付くこともなく、悪い印象も与えずに面接を乗り切ることができるはずです。