40代女性が子連れで転職するのはやっぱり無理?子連れママの転職体験記

40代子連れ転職
※この記事には一部広告が含まれます。

女は結婚、出産、育児で人生が180度変わる。
そして、そのたびに人生の分岐点に立たされる。

子供が産まれ、仕事と育児の両立の大変さが身に染みて分かった。
このご時世、そう簡単に仕事を辞めるわけにはいかない。
共働きで稼がねば路頭に迷ってしまう。

産休、育休はもらえたが、復帰後も部署的に残業や外回り、休日出勤があったりと激務が想定できたので子連れでの転職を決意した。

そして半年弱の転職活動の末、子連れでの転職に成功した。

私が子供がいながらどのように転職活動を行ったか、大変だったこと、気を付けたほうが良いことなど、これから子連れでの転職を考えている方の参考になればと思い、ここでまとめてみる。

これまでの私の経歴

就活が上手くいき、大学を卒業後は大手の商社に勤務が決まった。
最初は大変なことももちろんあったが、順調に昇級し、やりがいも感じられ、毎日充実した日々を過ごしていた。

昔から男っ気がないと言われてきたが、その通りで、男より仕事で生きていた。
よく言う「仕事が彼氏」といったところだ。
両親は”結婚、結婚”とうるさかったが、私は気にもせず仕事ばかりしていた。

結婚なんてしなくて良いと思っていたが、30代前半で取引先だった今の主人と出会い、まさかの結婚。
39歳で長男を出産した。

とりあえず、産休育休で仕事は休めたが、子育てをしながら今の職場で働けるとは到底思えない。
今のような過酷な労働時間では育児は愚か、家のことなど何もできなくなってしまう。

家庭崩壊では何の意味もない。

そこで育児や家庭を優先にするため、バランスがとりやすい職場に転職を決意した。

子連れでの転職活動について

正直不安しかなかった。

こんな乳飲み子がいるアラフォーを雇ってくれる職場などあるのか・・・。

といっても、働かない選択肢などない。
つてがあるわけでもない。

考えれば考えるほど、”今の職場のままなんとかやれるのではないか”と、転職する決意が揺らぐこともあった。

しかし、今の仕事を続けたまま、上手く両立できる自信はない。
もう少し子供が大きくなって、周りの家庭のことや、我が家の現状が理解できるようになったら、辛い思いをするかもしれない。

子供にだけは不憫な思いはさせたくない。

復帰してしまえば辞めずらくなってしまう気がしたので、育休中になんとか転職活動を成功させると決めた。
転職活動は自分で動くしかない。
誰かが良い話を持ってきてくれるわけでもない。

転職をするなら今しかないと思った。

子育てをしながら働ける職場とは?

やはり望むことは、育児や家庭と両立しやすい企業への転職。

わがままかもしれないが、私は以下の条件で転職先を探した。

子供がいても働きやすい職場

これが一番大切。

子供を優先させられ、体調を崩した時には休みも取りやすいなど、働きやすい職場でなければならない。
休むと言って、嫌な対応をするような企業では働けない。

休みづらいような企業はNGだ。

給料はこれまで勤務している企業と同等

給料がこれまでより低い企業はNG。
最低でも同等のところにしたかった。
最初は給料が下がっても仕方ない。
のちのち挽回すれば良い。
挽回できなそうな企業なら最初から除外した。

きちんと能力が認められ、昇給できる企業を選んだ。

正社員で特に総合職

パートや派遣などは考えておらず、正社員を探した。
将来安定して、ある程度の給料のもらえるところだ。
やりがいを感じられる総合職を希望した。

休日出勤がなく定時であがれる

休日出勤がなく、定時であがれる企業を選んだ。
繁忙期など一時的に残業せざる負えない場合は仕方ないが、残業が当たり前に慢性化しているような企業は無理だ。
基本定時退社を希望した。

18時が理想的だ。

この4つの条件を基本に、転職活動をした。

最終的に今勤務している外資系の会社に縁を感じ、転職を決めることになった。
今は、本当に転職をして良かったと思う。

あのまま復職していれば家庭崩壊していたかもしれない。

少々大変だが、子連れでも十分転職活動はできる。
もっと条件を緩くすれば勤務しやすい企業はたくさん見つかるだろう。

子連れでの転職活動のポイント

時短勤務は選ばなくて良い

これはもし、希望するのが私のように正社員ならだが、時短勤務を選ばないのが良いと思った。
時短勤務のある会社でもあまり使う意味がないというか・・・。

時短勤務は、勤めている企業で産休育休を経た人が復帰した時や介護中の人が、時短勤務を使うということが多く、入社してすぐに時短勤務させてもらえる場合は少ないからだ。

半年から1年くらいフルタイム勤務をすれば時短勤務の申請ができるが、それだけフルタイム勤務をしていれば、その生活にもう慣れているだろうし、今さら時短勤務してもあまり利用する意味がないと感じた。

時短勤務を選んでも、正社員だからいずれはフルタイムに戻るわけだし、子供がいるなら最初からフルタイムのほうが生活リズムが付く。
わざわざ時短勤務制度のある企業を選ぶ必要性は感じなかった。

子供がいることは実際ハンデとなるが、ハンデと思ってはいけない

子供がいることを理由に、選考落とすような会社に入ったところで上手くいくわけない。

子供がいても仕事はきちんとこなせることをアピールする。
子供がいながら転職活動をしているのは本気で仕事をする気持ちがあるからといったヤル気を見せることが大切だ。

そして、子供がいても末永く働ける環境であるかどうか。
子供がいることを、少しでも嫌がるような企業なら、入社できたとしても結局働きづらさを感じ退社するか我慢して働き続けるかといった二択になる。

お金のためとはいえ、我慢して働くなんてしたくない。
自分自身がやりがいを感じ、満足できる企業でなければ家庭にまで影響してくる。

家事育児など夫と分担するとはいえ、家の仕事は妻のほうが受け持つ量は多い。
その妻が仕事で上手くいかないとイライラが増えることが多く、家庭が重苦しくなってしまう。

また、家のことも上手く回らなくなってしまう。
特に子供がいるなら尚更気を付けたほうが良い。

母がイライラしていたり、元気がないとすぐ気づく。母が怒ってばかりいると、子供達も様子をうかがい、活気がなくなる。
子供は敏感だ。

母が毎日充実していると自然と家の中が明るくなる。

だから、母は特に毎日楽しく充実して仕事ができる職場選びが大切だ。
子供がいたら転職なんて難しい・・と思わず、子供がいたって転職してやるぞという気持ちで挑むのが良い。

子連れ転職で大変だったこと

独身での転職ならもっと楽だっただろう。

子供や家庭を優先させての仕事選びは大変だったが、もとより、選考がぜんぜん通らなかった。
自信はあった。
大手の商社で10年近く働き続け、それなりにキャリアを積んでいたからだ。

しかし乳飲み子がいるというだけで、簡単に落とされてしまう。

悔しかった。

やる気はあるし、それなりの能力はあると自負していたからだ。
落ち込む日も多かったが、プライドを捨て、やるしかないと思った。

私がどのようにして転職を成功させたかはのちほど説明するが、やはり子供がいるとハンデとなることが改めて分かった。

そして、面接では子供の話もしなければならない。
でも相手企業に不安を持たれてはならない。

”子供ができて以前にも増して、仕事をする意欲がわいた”
”保育園の送迎は夫と交代でしているから残業もできる”
”家庭のことは分担し、働くことを夫も応援している”
”子供が病気の時は祖父母にお願いできる、または病児保育室を使う”

この辺りに重点を置いて、子供がいても仕事を疎かにしないアピールをする。
子育てをしながら働く女性をどう捉えている企業なのか探りを入れてみるのが良い。

実際の転職活動記録

転職サイト

まず最初に3つの転職サイトに登録した。
大手の転職サイトだったので求人数自体は多かった。
質はと問われれば、良いとは言えないが・・・。

履歴書や職務経歴など、これがかなり面倒だったが、それぞれサイトごとに登録した。

その後、すぐに気になる企業に応募を開始したが、惨敗だった。
まったく手応えがなかった。

送った書類など確認しているのだろうか。
忘れたころに、断りの連絡がくることもあった。

この繰り返しが多くて、とてもじゃないが本気の転職は難しいと思った。
そこで転職サイトは情報収集として使うことにした。
気になる企業を見つけたら、その企業のHPから直接求人の応募をすることにした。

そうしたら、いくつか応募したところで、ようやく書類選考が通り面接まで進むことができた。

転職サイト経由で応募して断られた企業にも、直接書類を送ったら通ったケースがあった。
きっと待遇などが良い企業には応募が殺到するから、転職サイト側でふるいにかけていると思われる。

だから希望する企業があれば直接書類を送ったり連絡したりするほうが、相手企業にきちんと届く。

これは私の体験談だが、転職サイトでも選ぶ企業だったり、職種などで変わってくるのかもしれない。
私が応募した企業がたまたまこういったケースに当てはまっただけかもしれないが、転職サイト一本での転職活動は難しいと思った。

転職サイトの注意点

転職活動中は書類選考がなかなか通らないことも多い。
とりあえず、自分の条件に近い企業に片っ端から応募していると、応募したことさえ忘れていたような企業の書類選考通過の連絡がくることもあった。
そうすると、なぜかその企業が輝いて見える。

実際には第10希望くらいの会社なのに、絶対面接で受かりたいと必死になる。
これが意外と落とし穴なのだ。

受かって入っても、ろくな会社じゃないことが多い。
というのも実際に私は入社してしまった。

明らかにブラック企業だった。

すぐに2度目の転職をすることになってしまった。ただでさえ子連れでの転職が難しいというのに、このような判断ミスでますます苦しい状況に置かれることになった。

下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる。
しかし、いくら書類選考が通らないからといって、志望動機がないような、どこが魅力的で応募したのか分からないような企業に入社してしまうのは要注意だ。

自分が苦しむことになる。

転職エージェント

転職サイトでの失敗を糧に、次に考えたのは転職エージェントの利用だ。
大手転職サイト2社に登録した。

転職エージェントは、登録すると担当のアドバイザーが付いてくれて自分に合いそうな求人を紹介してくれる。

だからひどいブラック企業は少ない。
そして紹介がきたらすぐに断らず、面談してみると良い。
というのは面接力をアップさせるためだ。

いきなり本番の面談をしても上手くいかないことが多い。
面談も数をこなせばどんどん面接力がアップし、上手くいくようになる。

面接官を見てどのようなことを求めているのか、どんなタイプの面接官なのかなど考えて発言できるほど、余裕が出てくる。
どんどん紹介を受けて、面談してみるのが良い。

面接力を培いながら、紹介された求人の中で自分の希望通りの企業に出会えれば、いままでやってきた面接を生かすことができ、最高の面談となる。

転職エージェントは最初にアドバイザーと面談し、どのような職場が理想か伝え、自分の考えや気持ちをアドバイザーと共有しておくことが大切だ。
アドバイザーにきちんと伝われば、ピッタリの求人を紹介してもらえる可能性が高くなる。

包み隠さず、きちんと伝えるのが良い。

私のほうは、なかなか希望の求人に出会えず、追加で10社もの転職エージェントに登録した。
これも下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるの一環で、たくさん登録すれば、それだけ企業との出会いも多いと考えたからだ。

そのたびプロフィールの登録やアドバイザーとの面談が面倒だったが、そのおかげで今の企業と出会えた。
様々な転職エージェントがあった。

親身になって一生懸命考えてくれるエージェント、次から次へと的外れな求人を持ってくるエージェント、ワーキングマザー目線で求人を探してくれるエージェント、子供がいることを伝えると一切連絡をよこさないエージェント。

中には本当に良いアドバイザーがいる。
その方たちのおかげで安心して転職活動ができた。

転職エージェントの注意点

アドバイザーとの面談でも、子供がいることを伝える。
その時に、夫が協力的であること、両親や親戚が近くにいて頼れるなら、何かあったときは頼れる人がいることをアピールしておく。

残業もまったくしないという言い方はせず、少しずつ残業も考えていきたいと思っているといった言い方で伝える。
子供がいることを懸念されると良い求人を紹介してもらえなくなるかもしれない。

必要以上のことは言わず、仕事に対してのやる気を見せることが大事だ。

履歴書や職務経歴書について

職務経歴書は書き方がとても大切となる。
攻めの姿勢で書くことが大事だ。

嘘はいけないが、多少大げさな書き方でも良い。
とにかく自分を良くアピールする。

数字や具体的な体験を盛り込むのが良いが、ダラダラと書くのはNG。
相手企業に、「会って話したい」と思われるような内容にすることが大切だ。

そして、もう1つポイントがある。
特に自分から子供がいるアピールをしなくても良い。
それは書類が通り、面談までいった場合に話せば良いからだ。

転職サイトでも書類がなかなか通らなかったのは、子供がいることをプロフィールに記載していたからかもしれない。

まずは転職活動の第一段階として書類が通らなければ、第二段階の面談はないわけで、そこでわざわざ不利になるようなことを記載する必要はない。
もちろん面談の時には必ず話す必要があるが、子供がいることで仕事を二の次にするような言い方をしてはいけない。
仕事を全うするということを上手く話さなければならない。

既婚であることは記載しても良いだろう。

次に履歴書に貼る写真について。
私はあまり写真にこだわっていなかった。
怖い顔にならないよう少し口角をあげ、表情に注意して撮っていた。

私は今回、転職の途中から証明写真機から写真屋さんでの証明写真に切り替えた。
証明写真機でも特に気になることはなかったが、たまたま写真屋さんの前を通りかかったときに、たまには写真屋さんで証明写真をお願いしようかなとふと思ったからだ。

ちょうど持っている写真も少なくなっていたというのもある。
いつもは近くのショッピングモールの入り口にある証明写真機で写真を撮っていたが、これまた近くにある普通のおじさんが経営している写真屋さんで証明写真をお願いした。

不思議な話なのだが、写真を替えただけで書類選考が次々通るようになった。
写真がなぜここまで選考に影響があるのか分からないが驚いた。影響があるのかないのかさえ分からない。たまたまなのか・・。

私的にはあまり違いが分からない。少々、証明写真機より明るくなった程度だ。
しかし、あれまで落ち続けていた書類選考が通過し続けた。

この経験から、証明写真機より写真屋さんで撮ってもらったものを使うと一次選考の通過確率があがるかもしれない。
これはなんともいえないが、なかなか面接までいかない人は試してみると良いかもしれない。

面接の心積もり

書類選考が通れば次は面接だ。
このような面接は15年ぶりだった。

最初は緊張しまくりだった。だいたい面接で緊張する人は多いだろう。
しかし、面接も数をこなせば面接力がアップする。

私は面接で面接官の笑いをとるコツまで覚えてしまった。
書類が通り、一次面接の連絡がきた会社の面接は全て受けておくと良い。練習にもなる。

大丈夫かな・・不安だな・・
なんて考えていると上手くいかないことが多い。

相手企業は面接で私のことを精査するが、私もその面接で相手企業を精査してやるくらいの気持ちでいったほうが良い。
これから長く務めるであろう企業だから私側にも選ぶ権利はある。

例えば、社員を大切に考えているか(辞めたらまたすぐに人を採用すれば良いなど簡単に考えていないか)、働きやすい制度が整っているか(育休産休、介護休暇、時短など)、どのような仕事の流れか(聞いていた話と違う仕事を押し付けられることのないように)といったことをチェックしたほうが良い。

質問されることが多い面接だが、自分も相手企業を面接してやればいいのだ。

そして、会社側の気持ちになってみるのも大切だ。
どのような人を採用したいか、自分が面接官となって考えてみる。
そして、自分自身を採用したいかも考えてみる。
一緒に仕事がしたいと思ってもらえるような面接にしなければならない。

総括

子連れでも十分に転職活動はできる。
そして、子供がいても転職を成功させることができる。

ただ独身よりは少々大変だ。
繰り返しになるが、子供がいても仕事はきっちりとやる意思を相手に伝える。

子供がいるとそれだけで相手から不安がられることもある。
5年後や10年後の自分はどのようなポジションで、どのようなことをしているのが目標かなど、仕事に対してチャレンジしていく意欲を示すことが内定をもらう秘訣だ。

小さな子供がいるアラフォーの私なんて・・・などと絶対に思ってはいけない。
子連れでの転職は少々アグレッシブくらいがちょうど良い。

コメントを残す