僕が大学を卒業して初めて思ったことは、社会人って大変なんだ・・ということ。
想像していたものとは違っていた。
新卒で都内の某IT企業への就職が決まり、親を安心させてやることができ、自分自身もほっとした。
しかし、勤務してから5か月後、想像以上の早さで退職することとなった。
そこから僕の転職活動が始まった。
前職を退職した理由
前職の志望動機は、業務内容が僕のやりたいと思ってい技術系の仕事に近かったこと、そして身に着けたいスキルを学ぶことができそうだったからだ。
しかし、実際入社してみると技術系ではなく営業をやらされた。
営業で入社する新人が最初にやることといえば、新規でのアポ取りなのは良くあることだ。
まさしく僕も新規アポ取りからスタートだった。
そして1日に何件というノルマを課せられ、期待できそうな企業のリスト作成をさせられた。
かなり苦痛だった。
営業など希望していないし、どうしても営業が僕に合っていなかった。
それから、上司のパワハラがひどかった。
これが退職の1番の原因ともいえるだろう。
面倒な仕事ばかり押し付けられ、理不尽なことばかり言われた。
ここの会社は新人でも有給がもらえたため、申請したのだが、新人のくせに有給とるとかあり得ないなんてことも言われた。
相当酷いことばかり言われ、精神的にきつかった。
入社して、配属されるまで、どんな上司かは分からない。
自分で上司を選ぶこともできない。
僕が新卒で配属された部署は、環境が最悪だったが、それは不運としか言いようがない。
しかし、すぐに辞めようとは思っていなかった。
ここで辞めたら負けだ!!と思いながら、仕事がきついことは両親に相談していた。
“いつでも帰っておいで”
この両親の言葉が僕の心を動かし、退職する決め手となった。
しかし、せっかく就職できたのに、また就職活動をしなければならないことや無職になる不安、周囲の目も気になるなど不安ばかりだった。
いろいろと考えながら勤務を続けていたが、体調を崩すことが多くなった。
毎日のように頭痛が起こり、めまいや吐き気がでた。
病院に行くと”うつ”と診断された。
診断書を上司に提出すると、すんなり1日で退職となった。
最後はあっけなく終わった。
地元で転職活動
無職となった今、貯金もたいしてないし都内の家賃などを支払うこともできない。
親にお金を借りるような迷惑はかけられないという理由から、実家へ帰ることにした。
大学入学から住んだ東京を離れ、ここから地元での転職活動が始まった。
久々の田舎に物足りなさを感じた。
やはりいずれまた東京に戻って仕事がしたい。
しかし前職と同じようなことにはなりたくない。
今後どうしたいのか考えていかなければならない。
実家だし、とりあえず家賃や食費に困ることはない。
とはいえ、無職で家にいるのは気が引ける。
すぐに転職活動を始めた。
まずはハローワークに行った。
ハローワークでの転職活動
まずはハローワークのPCを使って求人検索をした。
気になる企業があれば、プリントアウトして担当の職員に応募したい旨を伝える。
僕が通ったハローワークでは大学を卒業して3年以内の人は、一般求職者とは違う”学卒”コーナーの担当に相談する。
ここで僕の担当になってくれた方が、本当に良い方だった。
的確にアドバイスをくれ、僕の話を親身になって聞いてくれた。
僕が求人を持っていくと、
「ここは評判の悪い会社だからあまり勧められない」とか
「ここは福利厚生がしっかりしていて給与も高めだよ」とか
こっそり教えてくれた。
職務経歴書の添削や応募企業に合わせた面接のアドバイスなどもしていただき、本当に良い職員さんに当たった。
きっとこの方でなかったら、自暴自棄になっていたかもしれない。
紹介状をだしてもらい、ここから僕の転職活動が始まった。
面接1社目
担当の職員さんのアドバイスで作った職務経歴書のおかげで無事に書類が通り、面接に進んだ。
応募した企業は旅行会社だった。
前職とはだいぶ違うが添乗員の募集だ。
大学時代、サークルでバスに添乗したことがあったのだが、それがとても楽しかったので今回やってみたいと思った。
面接は部長→社長で行われた。
前職を辞めた理由や前職ではどんな事をしていたのか、弊社のイメージ、添乗員に抵抗はないのかなどの質問をされた。
しかしそのあと、会社の説明を聞いているうちに想像していたものと違っていたことがわかってきた。
行き先によって勤務時間がバラバラになるため、移動が多くなること、生活リズムがかなり変わること、そして何より給与があまり良くなかった。
後日、内定をもらったものの辞退させてもらった。
しかし、内定がもらえたことで前向きにはなれた。
面接2社目
次に書類選考が通過した会社はインテリア関係の企業だ。
その営業に応募した。
ここでは所長が面接をしてくれた。
小さな会社だったのだが、志望動機や前職を辞めた理由などは聞かれなかった。
田舎の小さな会社ではよくあることだ。
実際に入社するにあたって必要なことだけ、例えば仕事上必要な運転免許があるのか、たばこは吸うのかなどを聞かれた。
まぁここでも内定がもらえるだろうと高を括っていた。
しかし、採用見送りの連絡が。。。
なぜ不採用となったのか理由は教えてもらえなかったが、経験がないからなのか、またすぐに辞めるんじゃないかと思われたのか・・・。
そう簡単にはいかないことが分かった。
面接3社目
次に受けたのは大手のインテリアメーカーだ。
全国に営業所がある企業で、またそこで営業職に応募した。
ここの営業に応募したのは新規テレアポがなく固定の顧客を回れば良いことが挙げられる。
僕が応募した営業所には3人程度の従業員しかいなかった。
面接では教育する人材がいないと言われた。
ではどうするのだろうと思ったら、ここで埼玉県か群馬県の営業所への勤務の提案があった。
予想外の結果だった。
僕は埼玉県の営業所に行けるかもしれないと嬉しくなった。
そこなら東京へも実家へも、どちらにも行きやすい。
後日、二次面接が行われ、そこで衝撃的なことを言われた。
群馬県の営業所への勤務になるということ。
ショックだった。群馬か埼玉かと言われていたが埼玉に行けることしか考えていなかった。
面接後、筆記テストが行われた。
ショックのあまり集中できなかった。
見事に不採用の連絡がきた。
書類での不採用が続く
その後、ハローワークの紹介で3社に書類を送ったがいずれも不採用の連絡がきた。
そう簡単にはいかない。
社会に打ちひしがれた瞬間だった。
面接4社目
次に書類が通った企業は、アパレル関係を多く請け負う派遣会社だった。
そこでスタッフ派遣の事業を手伝ってくれる社員募集に応募をしていた。
実家からも通いやすく主要駅の駅ビルにある企業だ。
20代の若い所長が面接をしてくれた。
ここで前職のことを聞かれ、僕は上司と上手くいかなかったことを話してしまった。
これが原因かは分からないが、またもや不採用となってしまった。
人材派遣という業種だったため、派遣の仕事を紹介できると言われたがお断りした。
面接5社目
次に書類が通った企業は実家から徒歩3分ほどのところにある什器やマネキンを扱う企業だった。
近所ということもあり、小さいころから知っている会社だ。
近すぎて敬遠していたが、ハローワークの職員さんの勧めもあって応募してみた。
ここは従業員が4人しかおらず、小さな会社だった。
求人票にはオシャレなインテリア空間を作るといった文句が記載されていた。
それに惹かれたのだが、説明を聞いてだいぶイメージと違うことにがっかりした。
ここには倉庫があり、主にトラックで納品に回る仕事だという。
オシャレなインテリア空間・・・というのは東京にある本部での業務とのことだった。
騙された気分だった。
面接後、内定の連絡がきたが、一旦アルバイトで入社し、その後続けられそうなら正社員として入社してもらいたいと言われた。
このようなことを言われたのは初めてだった。
この時点で、ここへ入社するつもりはなかった。
しかしアルバイトは悪くない。
だらだら転職活動をするより、収入を得ながら転職活動ができると前向きに考えた。
一旦、ここでアルバイトをすることにした。
そして、そのまま転職活動は続行することにした。
東京の友人から影響
僕の地元に東京の友人が遊びに来てくれた。
久しぶりに会い、近況報告などしたが驚いたことに友人も退職したというのだ。
やはり会社が合わなかったようだ。
今、東京で転職活動中とのこと。
東京には来ないのかと聞かれ、やはり友人の話を聞いているうちに東京へ戻りたい気持ちが強くなった。
東京で働きたい。
この気持ちは変わらない。
ハローワークは地元には強いが、東京などそれ以外の地域には弱い傾向にある。
ここから転職サイトに切り替えて活動を行うことにした。
転職サイトの利用
大手の転職サイト2社に登録した。
マイナビとリクナビだ。
ハローワークの検索機より探しやすく企業情報も簡単に見ることができる。
しかし、日々更新される情報が多く、届く情報もイマイチ自分が希望するようなものでもない。
スカウトメールも大量に届く。
膨大な求人情報の中から自分で探すのも一苦労だった。
面接6社目
転職サイト経由で気になる企業を見つけたので、初めて応募した。
全国に拠点のある企業でもちろん東京を希望した。
書類選考は通り、面接に進んだ。長野にも支店があり、そこの担当者が面接をしてくれることになった。
面接に行くとキャンペーン中ということで、なぜかGoogleプレイカードをくれた。
ここで初めて違和感を覚えた。
面接を受けただけでGoogleプレイカードがもらえるなんて、ブラックのにおいしかしない。
とりあえず、久々の面接はいつも通り終えた。
帰ってから、すぐにその企業の評判などを調べると、特に給与面や残業などで悪いものばかりだった。
内定がもらえても、このような企業には入社したくない。
しかし不採用の連絡がきた。断る文句まで考えていたが、ほっとした。
追加で転職サイトの登録
ここから3つ新たに転職サイトに登録をした。
・リクナビNEXT
・careertrek(キャリアトレック)
・Re就活
リクナビNEXTは間違いなく業界でもトップクラスの求人数を誇っている。
その理由から登録したが、情報が多すぎて逆に煩わしかった。
キャリアトレックは、ネットでたまたま見て登録をした。
しかし求人数はあまり多くなく、専門的な職種が多かった。あまり自分が希望するような求人はなかった。
Re就活は、未経験や第二新卒など若手に特化したサイトだ。
サイトが見やすく使いやすかった。
主にここで転職活動を行った。
東京まで面接に行かなければならないので、気になる企業にはまとめて応募し、まとめて面接に行けるようにした。
転職エージェントも活用
転職活動では、転職エージェントも使ってみた。
使っていたのは、名前が有名だったという理由でDODAエージェントを利用することにした。
エージェントは登録者1人1人に担当者が付いてくれる。
自分に合った求人を探してくれたり、アドバイスをくれた。
企業との間に入ってくれるので、書類を企業に送付したり、面接の日程も調整してくれる。
僕は勤務地を東京で選んだので、東京の担当者が付いてくれた。
まず、その方と面談をすることになった。
基本的な自分の情報や、どんなことを勉強してきたか、職歴、どういった仕事を希望するかなどを聞かれた。
僕は遠方に住んでいるため電話での面談となった。
話した結果・・・。とても不安を感じた・・・。
かなり事務的というか、この人には頼れないと感じた。
担当者によるのだろうが、僕を担当してくれた人はあまり熱意のない人だった。
その後、いくつか企業の紹介をしてくれたが、やはり僕のイメージするものとは違っていた。
結局転職エージェントは、ほぼ、使わずに終わった。
面接7社目
Re就活で見つけた東京の企業での面接。
ベンチャー企業だった。
20代の若い社長が面接をしてくれた。
会社のこれからの目標ややりがいなどを語ってくれた。いつも通りの質問をされ、自分からも聞きたいことをメモしていった。
そこで面接は終了かと思いきや、その場で内定をもらった。
いつでも来ていいと言われ驚いた。
とりあえず保留にしてもらった。
このあと面接を控えている企業もあったからだ。
面接8社目
面接8社目もベンチャー企業だった。
Webマーケティングの会社だ。
若い社員が多い企業で面接を担当してくれた人も若かった。
7社目で受けた企業よりも担当者の熱意みたいなものは感じなかった。
少々がっかりした。
この会社でこの人と一緒に働きたいというふうには思えなかった。
面接9社目
空間プランニングという業種の企業だ。
志望理由は聞かれたものの、あとは会社の紹介だった。
サイトには商業施設のプランニングと記載されていたが、実際には建築現場で指示を出す仕事だった。
騙された気分だ。
ここもまた、その場で内定がもらえた。1週間以内に勤務するかどうか返事をしなければならない。
しかし、想像と違い過ぎるため断りの電話をしようと思った。
面接10社目
派遣エンジニアの会社だ。
ここは転職サイトではなくハタラクティブというエージェントからの紹介だった。
全国に拠点がある大きな会社で、ここは先日転職活動をしていた友人が内定をもらった企業だった。
面接と会社説明が行われた。
特に難しい質問もされずたんたんと終わった。
しかし面接官は丁寧な言葉遣いで分かりやすく説明してくれた。
しっかりとした企業だと感じ、良い印象だった。
内定と転職活動の終了
後日、面接10社目の派遣エンジニアから内定の連絡がきた。
面接7社目と10社目に受けた企業の二択となった。
しかし、自分の中ではもう決まっていた。
派遣エンジニアで働こう。
派遣エンジニアへの入社が決まったが、派遣先が決まらなければまだ安心できない。
まだ先はあるが一旦ここで転職活動を終えることができた。