勤務時間を減らされた場合 賃金の全額または6割が請求可能です

減給
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勤務時間が減らされ、減給となってしまいました

面接などで事前に伝えられていて、それを承知で入社しているなら納得できますが、突然「今日はもう帰っていい」、「しばらく休んでくれ」などと言われても納得できません。

このような場合、受け入れるしかないのでしょうか。

アルバイト(時間給)で勤務している人に多いのですが、会社の業務内容、時期によって仕事量が減ったり増えたり、忙しくない時ほど、このようなことがあり得ます。

減った分の給料を請求することはできないのでしょうか?

勤務時間と給料が減らされてしまった場合の対応とは?

突然、契約していた勤務時間より減らされてしまえば、給料も減るわけですから、生活にも影響が出てしまいます。
最初の契約内容に魅力を感じ、納得できたから入社したのに騙されたと感じてしまうこともあるでしょう。

このような場合、従うしかないのでしょうか。

法律的解釈や対処方法について、ここでは以下の3つのポイントから解説していきます。

  • 会社が勤務時間を減らした理由は?
  • その理由は、会社側の責任といえる理由か?
  • 会社側の責任とはいえなくても、会社側で起こったことが要因ではないか?

例えば、入社時の契約で勤務時間は6時間で合意したのにも関わらず、4時間で終業と、勤務時間が減らされてしまった場合、その分の給料を請求することはできるのでしょうか。

契約時の内容に違反しているわけですから請求できそうですよね。

ここで重要となるのが、会社側が勤務時間を減らした理由です。

どのような理由で減らされてしまったのかによって対応が変わってきます。

そして、それは会社側の責任といえる理由か、または会社側で起こったことが原因となる理由かによっても違います。

それによっては、減らされた分の全額または給料の6割を請求することができます。

休業した分の給料の支払いは場合による

労働契約上、労働義務のある時間(入社時の契約内容による)に労働できない場合は休業となります。

その休業時の給料の支払いについては以下のような場合によって異なります。

  • 休業の原因が会社側にある場合
  • 休業の原因が会社側になくとも、会社側で起こったことが原因となっている場合
  • 労働者に原因がある場合
  • 不可抗力の場合

休業の原因が会社側にある場合

休業の原因が会社側にある場合、法令によって休業した分の給料を全額請求することができます。(民法536条2項)
会社側に故意や過失があった場合、これが認められます。

休業の原因が会社側になくとも、会社側で起こったことが原因となっている場合

会社の責任ではないが、会社で起こったことが要因となっている場合は全額請求はできません。

ただ、その場合には休業手当として休業分の6割が請求できます。

これは、労働法26条に明記されています。

会社を責めることができず、しかし会社の領域で起こったことに関しては労働者の生活最低保障として休業となった分の6割が請求できるのです。

例えばどのようなケースが想定されているかというと、

  • 機械の故障や検査
  • 原料や材料の不足
  • 電気等燃料の供給不足
  • 操業停止命令や勧告が合った場合
  • 資金不足等による操業の停止または部分的に停止

などが該当します。

例えば、不景気だったり、会社自体の仕事量が減っている等の理由もこれに当てはまりますので、休業手当として6割が支給されることになります。

休業の賃金が支払われないケースは、労働者に原因がある場合と不可抗力

一方、労働者側に原因がある場合、請求することはできません。
自分の都合で休んでいる場合は、休業となった分の賃金は支払われないということです。

これは、まあ当然といえば当然ですよね。

また、不可抗力の場合ですが、この場合も前項と同じで、休業分を請求することはできません。

不可抗力とは、例えば地震や台風などで業務が停止した場合です。

自然災害による業務停止は、会社側にも責任はないので、休業の保証をする必要がないということになります。

このように勤務時間を減らされて給料が減ってしまった場合は、勤務時間を減らされた理由によって法律的な解釈違ってきます。

まずは、どうして勤務時間が減らされているのか確認してみましょう。

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