うつ病でも転職はできる?4つの選択肢

うつで転職
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仕事の忙しさから労働時間が基準を超えたり、上司からのパワハラなどによってうつ病になってしまう人が増えています。

そのせいで、クビを宣告をされたり退職を余儀なくされる人もいます。

仕事の影響でうつ病と診断された人の多くは、職場に何らかのブラックな部分があることが見受けられます。

うつ病になったらどうすれないいのか、会社を辞めたとしてまた働くことができるのか、転職活動はどうすればいいか、相談できる機関やサービスはあるか、など、うつ病についての疑問や悩みについて解説していきたいと思います。

うつ病になったら

うつは、決してあなたが弱いからなるわけではありません。

うつを引き起こしている原因は、職場の環境や人間関係であることがほとんどです。

例えば・・

  • 長時間労働
  • 低賃金等労働条件が悪い
  • 上司などからのパワハラやいじめ

などです。

このような原因から肉体的、精神的に追い込まれて行き、うつになることが知られています。

もし、「仕事に行きたくない」、「辞めたい」など仕事に対して憂鬱な気持ちが強く出たり、疲れやすく疲れも取れずらく、睡眠や食事に支障が出るほどの体調になっていたら、うつの可能性があります。

うつ症状の重さに応じて以下のような対処が考えられます。

  • 仲の良い同僚または家族や友人など社外の人に相談する
  • 社内にカウンセラーがいるなら相談する
  • 有給休暇をもらって心身ともに休める
  • 休職申請する

まずは、診療を受けるのですが、もし身近に相談ができる家族や友人がいれば話を聞いてもらうのもいいでしょう。

身近な人には話しづらいということであれば、直接、カウンセラーや医師に相談しても問題ありません、

会社によっては、産業医を配置していることもあります。

産業医は主に、職場でのメンタルヘルスをケアするのが主な役目ですので、仕事についての悩みや、相談をするには都合がいい相手です。

もし、産業医に心療内科の受診を勧められたら、医療機関の心療内科を受診するという流れでも大丈夫です。

もし、心療内科を受診して、うつの症状が強いようであれば、一度、休職を検討してみるのもいいでしょう。

心療内科でうつの診断となれば、医師も仕事を休職または退職することを勧めるはずです。

その際、会社での手続きに必要な、診断書を発行してもらえます。

会社に提出すれば、休職することが認められるはずです。

休職して心身ともに休むことで、治癒していくこともあります。

周りが理解してサポートしてくれる環境にあれば、復職しても再発しない場合も多く、今まで通りの生活に戻れます。

例えば、上司や同僚などに仕事をサポートしてもらったり、時間外労働はしない、業務がそこまで忙しくない部署へ異動させてもらったりと会社側でも何らかの対応をしてもらえるようであれば、職場への復帰はしやすいでしょう。

しかし、環境が変わらず、周囲も理解してくれないようなら復帰してもまた同じ状態になってしまうことが考えられます。

そのような場合は、思い切って環境を変える必要があります。

転職することを検討しましょう。

会社を変えることで仕事内容、人間関係など環境が全て変わります。

環境が良くないと感じながらも、ズルズルと同じ環境に居続けると、症状が改善しないどころが、より悪化してしまうことも考えられます。

とにかく環境を変えてみましょう。

うつ病で転職をする選択肢4パターン

うつ病の症状があったり、自覚があると転職したいと思っても、不安がつきまといます。

  • うつ病の人が転職をすることができるのか
  • うつ病の人を雇ってくれる会社があるのか

など、どうしてもネガティブな要素に目が向いてしまいます。

うつで転職をするのには、どのような方法があるのか、いくつかの選択肢を見ていきましょう。

障害者雇用で転職する

障害者雇用での転職という方法があります。

障害者となると抵抗があるかもしれませんが、うつは「精神障害者保健福祉手帳」の交付もしてもらうことができます。

障害者雇用は、うつ病などそれぞれの病気と付き合い、向き合いながら働き続けられるような職場を選ぶことができます。

そして、「精神障害者保健福祉手帳」を持つことで、それ以外にも様々な施設や公共機関などの割引サービスなどが受けられます。

この「精神障害者保健福祉手帳」で上手に転職をすることができるため、交付を受けることが望ましいといえます。

就労移行支援を受ける

国の事業として地方自治体を通して「就労移行支援事業所」が設置されています。
これは障害のある人の就業の手伝いをしてくれる福祉サービスです。

各自治体の窓口に申込みします。

キャリアカウンセリングや応募書類作成、面接対策などのサポート、また入社後も相談対応や企業への環境調整依頼なども行っているため安心して就業できます。

就業支援だけでなく、一般企業で働き続ける力を身に付ける職業訓練、職業スキル、コミュニケーション能力向上、体調管理など必要な知識を修業したり、職場実習などで学ぶことができます。

利用対象となる人は下記4つ全てに当てはまる人で、ほとんどの方が無料で利用できます。

  1. 18歳以上で満65歳未満であること
  2. 離職中であること
  3. 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などがあること
  4. 一般企業で働くことを希望していること

1人で転職活動をすることに不安があるなら、まずは窓口に相談してみると良いでしょう。

自治体の就職相談を利用する

各自治体にも個別の就職相談窓口があります。

ここでは無料で就職の相談を受けることができます。
若者、障害者、高齢者などそれぞれの就職に関してキャリアカウンセラーが個別の相談に乗ってもらえます。

ここでできることは以下のようなことです。

  • カウンセリング(相談)
  • 仕事の斡旋、紹介
  • 就労体験
  • 就職支援

まずはカウンセリングを受け、うつであること、どのように転職活動を進めたら良いかなど聞いてみましょう。
カウンセラーさんには自分の状態や気持ちなど素直に全て話してみましょう。

それがカウンセラーさんに伝われば、良いアドバイスがもらえ上手な転職へと繋がります。

予約制であることが多いため、事前に電話予約等をしてから行きましょう。
登録が必要なこともあり直接行って手続きをしなければならないこともあります。事前に確認してみましょう。

病気への理解がある会社を探す

うつなどの病気への理解が深い会社もあります。

そのような会社へ転職すれば、事前に理解してもらうことで、周囲の対応や働きやすい職場環境を準備してもらうことができます。

勤務時間が定まっていて、残業がない職場や、体調や調子が悪いときにある程度融通してくれるような職場です。

転職エージェントなどのサービスを利用すれば、自分にあった条件の職場を紹介してもらうことができます。

多少、給料などの条件面で妥協したとしても、自分の体調にあった職場を探すつもりでもいいかもしれません。

その環境で無理なく働くことができれば、待遇を改善してもらうこともできますし、更に別の会社へステップアップすることも可能です。

うつでの面接はどうすればいいか?

うつのまま転職活動に臨み、面接まで進んだ場合に、悩むのが、以下のようなことではないでしょうか、

  • うつについて、どのように話したら良いのか・・・
  • そもそも、うつのことを話すべきか・・・

これについては人それぞれだと思います。

もしうつのことを話したら、選考落ちに繋がってしまうかもしれませんし、内定をくれる企業に出会うまで時間がかかってしまうかもしれません。

なるべく早く内定がほしいなら言わないほうが正解です。

しかし、長く働くために重要となるのは、自分のことを全て話して理解してもらった上で採用してもらったほうが再発もしづらくなるということです。

それは事前に伝えておくことで会社側としても環境を調整するなど配慮してくれるからです。

うつで面接を受けるなら、うつであることを隠さずきちんと話すことが、今後その職場で長く働いていくために必要不可欠となります。

といってもネガティブなことばかり言っては、受け入れてもらいづらくなってしまいます。

例えば、転職に向けて職業訓練や資格取得の勉強、実務講習、ビジネスマナー講習などを積極的に受講してみたり、今頑張っていることや積極的に取り組んでいることなど前向きなことを面接時に話せると印象も良くなります。

それでも企業によっては、うつについてかなり突っ込んで聞いてくる場合もあります。

そこまでうつを重視する企業なら、採用されても職場環境に不安もありますし、長く勤めるのも難しいかもしれません。

そのような企業より、自分を快く受け入れてくれる企業を探しましょう。
必ず自分を迎えてくれる企業はあります。

うつの場合、1人で面談に挑むのは難しいと思います。
キャリアカウンセラーなどに相談してみるのが良いでしょう。

面談対策も一緒に考えてくれます。

面接時は面接官と直接、顔を合わせます。
顔色が悪いと「この人大丈夫かな」と心配されたり不安にもさせてしまいます。

第一印象から損をしないよう、食事や睡眠をしっかりとって、自分の楽しみを見つけ充実した毎日を送るよう心がけましょう。

そうすることで、表情も良くなりますから、面接での印象も「活気のある人だな」と感じられます。

うつが再発しないような職場の探し方

うつが再発したり、悪化しないための企業選びはとても大切です。
企業選びを失敗すれば、また同じことの繰り返しになりかねません。

そのために自分に合った仕事選びが重要です。

業務内容や職場環境が自分に合っていれば、過剰なストレスがかかることはなく、のびのびと働くことができます。
うつが悪化したり再発することが防げます。

また、それが分からないのであれば、うつの発症の低い仕事を選びましょう。

以下のような点を重視して企業を選ぶと、就職後の勤務について、精神的な負担が軽減されます。

  • 勤務時間が決まっている。残業がない。(規則正しい生活を送ることができ、再発のリスクを抑えることができる)
  • 業務マニュアルがある。マニュアルなど手順書に従って業務が進められる。(判断能力が鈍っても安心できる)
  • 人材に余裕がある。または同じ作業を2人以上で行っている。急に休んでも他の人が作業できる(急に具合が悪くなった時や通院日でも安心できる)

また、給与は下がったとしても、軽作業の仕事を選ぶことで負担は少なくなります。

うつが再発しないように職場条件の希望を出す

まず、なぜ自分がうつになったのか原因を追究することが大切です。
でなければまた同じことになってしまいます。

今以上の辛いうつになってしまうかもしれません。

ですから、まずはうつを受け入れ、なぜ自分がどのような理由からうつになったのか考えてみましょう。

細かく絞って考えてみるのも大事です。

例えば、まずは労働環境から考えてみてください。

  • 労働時間が法を超えていないか
  • 休暇はきちんともらえているか
  • 上司や社長など権力のある人へ仕事の相談ができる状況にあるか(きちんと対応してもらえる環境にあるか)

など、現職場の労働環境はどうでしょうか。

次に、人間関係はどうでしょうか。

例えば、

  • 上司や同僚からのパワハラ、悪口を言われる
  • 業務マニュアルがなく口頭でのみの指示のため手順があいまい(仕事がやりにくい)
  • 分煙されていない

など考えられる点を挙げてみましょう。

不規則な労働環境が原因の1つに挙げられるのであれば、9時から18時の勤務時間と週休二日制であることを次の転職先の条件として入れてみてください。

人間関係の点は、実際に勤務してみなければ分からないため難しいかもしれませんが、例えば面接まで進んだら、面接官にどのような社風か質問してみてもいいでしょう。

敢えて意味のない質問をしてみるのも良いかもしれません。
面接官の返答でその会社の社風を読み取ることができる場合もあります。

また、面接官は会社の顔ですから、その方の表情や対応など細かくチェックしてみましょう。
例えば、時計を気にするようなそぶりがあれば常に時間に追われているような企業なのかもしれませんし、意味のない質問に面倒な感じの返答をされたなら、部下に対する対応が垣間見れるかもしれません。

このような細かいことを判断材料とすることができます。

また、面接時に社内を見学させてくれる企業もあります。
その時、社員の方々の対応(元気に挨拶してくれる)や表情などを伺ってみましょう。

疲れていたり、やつれていたりしないか、元気に挨拶してくれて、活気があるかなどを見てみることで職場環境などもなんとなく読み取れます。

自分がその企業で働くことを想像してみましょう。

転職で同じ失敗をしないよう、企業を細かく見ることはとても大切です。
時間をかけて転職準備をしましょう。

また、企業に対して少しでも違和感を覚えることがあった時は、応募を辞退する勇気も必要です。
面接時や電話での対応でも、なにか「ん?」と感じることがあった場合、その直感は当たります。

その直感を信じて辞退をしても良いのです。

うつで転職に成功したら・・・

転職に成功したからといって、これから先は全てうまくいくかといったら、そうとも言えません。

今後、今以上にうつがひどくならないために、または再発しないために、以下のようなことに気を付けて過ごしましょう。

  • 睡眠をきちんととること(生活リズムを正しく)
  • 過度な残業や不規則なシフト勤務にはつかないこと(事前に仕事場に相談しておくこと)
  • 仕事場でストレスになることは避ける(もしストレス、悩み等が発生したらその都度職場に相談する)
  • 私生活でもストレスになるようなことは避ける

うつで転職するためのポイントまとめ

  • 就労移行支援等を利用して、トレーニングを取り入れたり、職員や他通所者などからの客観的な視点での意見を聞いてみる
  • 心療内科等の主治医や就労移行支援施設の職員などに転職の相談をし、悩みを1人で抱え込まないこと
  • 転職はゴールではなく、職場でやりがいを感じ活躍し結果を出すことをゴールに設定する

うつの人が1人で転職活動をするのはあまり良くありません。
また同じことを繰り返してしまう可能性もありますし、第三者の意見を転職活動に取り入れたほうが失敗しにくいといえます。

転職エージェントの利用もおすすめです。

転職エージェントは、無料で利用できますし、希望にあった条件の会社を紹介してもらうこともできます。

プロのエージェントは様々なケースの転職を取り扱っているので、職務経歴書の作成や面談についても相談しながらすすめることができます。

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