あなたはブラック企業で働いたことがあるだろうか?
就職にしろバイトにしろ、当然誰しもがブラック企業より優良企業に就職したいはずだ。
それなのになぜ、ブラック企業へ就職してしまう人があとを立たないのだろうか。
人材不足と言われる昨今、ブラック企業でも人材獲得は熾烈を極めている。
一度働かせてしまえばこっちのもの、とばかりに優良企業を装い平然と求人をかけているブラック企業も少なくない。
しかし、ブラック企業に入社してしまえばあなたに待っているのは過酷な労働環境だけだ。
そんな会社に入社してしまう前に、ブラック会社を見抜く力をつける必要がある。
ブラック会社を見抜くには、面接時がチャンスだ。
というか面接が最後のチャンスだろう。
実際に会社へ行き、社内の雰囲気や社員の対応などを注意深く観察してみると、いろいろなことを読み取ることができる。
例えば、面接担当者との会話で条件をはっきり言って教えてもらえないことや、あいまいな点などがあれば危険のサインだ。
あえて詳細な条件は伝えず、なし崩し的に話を進めてしまうというケースも少なくない。
もちろん働いてみて合わなかったらすぐ辞めればいいという考え方もあるが、早期の退職は時間や労力が無駄になるだけでなく自分自身の職歴に傷をつける可能性もある。
そのような失敗を犯さない為にもここでは、面接時に特にどのような点を見て優良企業ブラック企業を判断すればいいのか、具体的なポイントにまとめて紹介しよう。
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もしこれから面接をする場合は、以下の点をそれとなく確認してみることをおすすめする。
これらに該当したり、返事を濁したりする場合は注意が必要だ。
勤務条件や待遇の説明がなかったり、前職の給与を聞いてこない
面接で勤務条件や待遇など仕事に関わる話をほとんどしてこない場合がある。雑談ばかりで終わったのに、採用してもらえる。なぜ採用されたのか分からないといった場合、どのような人材でも良いということだ。
ブラック企業は、常に人手不足で、誰でもいいから入社させようとしている。できない、続かない人間は切り捨て、また新しい人材を確保する。
このように社員を大切に扱わないのがブラック企業だ。
そもそも面接で担当者が自己紹介してこないこともある。人の出入りが激しいブラック企業では常に面接が行われ、担当者も面接慣れしてしまい自己紹介すらしなくなる。このような場合、かなりブラックの可能性が高い。
離職率や平均勤続年数、社員数など不利なデータを出したがらない
ブラック企業は、過酷な労働環境であるため、基本的に長続きしない社員が多く人の出入りが激しい。
若い社員ばかりをたくさん採用するが、どんどん辞めていく。
そうなると、離職率は高く、勤続年数の短い社員ばかりがいることになる。
しかし、そのようなデータをこれから入社してくるかもしれない人に見せれば、入社を辞退してしまうだろう。
そのため、ブラック企業では離職率、平均勤続年数、社員数などは隠そうとして教えてくれないことが多い。
もし、これから面接を受けるなら、是非この辺りを質問してみると良いだろう。渋るような会社であればブラックの疑いがある。
面接の日程が、今日明日など急にきまる
履歴書の送付や面接などを急かせるということは、早く入社してくれる人を探しているからだ。ブラック企業では社員が長続きしないことが多いため、常に人手不足の状態である。
とにかく誰でもいいから、入社してほしいという会社もあるようだ。
履歴書や面接なども適当に確認して、明日から来てほしいと言われることもある。
そのような雑な会社は、ブラックである可能性が高い。
会話が少なく数分で面接が終わったのに内定が即決
面接後、すぐに入社の決定を出す企業も焦っているのだろう。
面接も基本的な質問だけで簡単に終わってしまうことも多く、では明日から来てくださいと言われることも良くある。
それだけ人に困っているのがブラック企業だ。
常に人材が足らず、早く入社してもらいたいため、面接もいい加減になりがちだ。仕事を探している人にとっては有り難い話だが、そこがブラック企業であれば当然辛い過酷な労働が待っている。
面接を簡単に済ませるような企業であるなら考え直したほうがいいだろう。
選考過程が少なく、面接一回のみで即決しようとする
通常、まずは履歴書を送付し、企業側が一次審査を行う。通過すると、二次選考として面談が行われる。
しかしブラックの場合、履歴書を持参して、そのまま面談が行われることもあり、その日に内定がもらえ、翌日から出勤なんてこともある。
ホワイト企業であれば、まずは履歴書を送付し、じっくりどんな人物なのか探りる。良ければ二次選考の面談へと進む。面談も時間をかけてやってくれることが多く、様々な話題を投げかけてくれる。本当に良い人材を探している場合、人物像や能力などを見てしっかりと判断されるはずだ。
その後、社内の案内などをしてくれることもあり、仕事の流れや雰囲気を掴むことができる。
後日、二次選考の結果が電話または書類にて届くというのが、一般的な流れだ。入社日も都合を合わせてくれることがほどんどである。
それに比べ、ブラックの場合、すぐ出社できないのであればNGということもある。とにかく、どのような人物でも良いから早く仕事に就いてくれる人を探している。
体力面の質問が多い
ブラック企業は、過酷な環境であるため、体力がないとやっていけない。
まず、体力はあるのかということを聞いてくる企業もある。
病気などはないか、体力はあるほうか、精神面も強いかなど、この辺りばかり質問されることがある。
試用期間中は社会保険が未加入だったり、有給休暇がない
ブラック企業は、試用期間中も社会保険に加入させてもらえなかったり、有給休暇ももらえないということが良くある。過酷な労働環境で人の出入りが激しいため、仕事を継続してやれる社員だけが福利厚生を受けることができる。
通常、入社すれば誰でも受けることのできる福利厚生がブラック企業を選ぶと与えてもらえない。入社前に、聞いておくと良いだろう。
正社員募集のはずが業務請負などの非正規として採用しようとする
正社員の募集を見て応募したのに、アルバイト、業務請負、契約社員の話をしてくる。いずれ正社員になれるという話をされても、たいてい正社員にはなれないことがほとんどである。
アルバイト、業務請負、契約社員は、正社員より安い給料で済むため、ブラック企業では極端に正社員比率が少ないことがある。
それなのに、正社員並みの過酷な労働を強いられる。
このような場合、ブラック企業であるといえる。
入社時にクルマやPC等を買わせられる
ブラック企業では、最初に仕事に必要なものを自腹で買わせることがある。
営業ならまず、車が必須で車を購入させることがある。パソコンも自身の私用のものを使わせることもある。パソコンを持っていない場合、購入を迫ってくる。
経費を使うことが許されない。
仕事上で使う物にも関わらず、会社で用意してくれない、何かしら買わされるようなことがあればブラックといえる。
募集要項と違う条件を提示される
ブラックの場合、たいてい募集要項には良いことばかりが書いてある。
人を集めるためだ。とにかく、たくさんの人に応募してもらうため、魅力的に書かれて掲載されている。
そして、実際面接に行くと書かれていたこととは違う条件で話をされる。
指摘すると、経歴や学歴で変わるとかあの条件は一部の人だけ適用とか都合のいいような言い訳をする。
そのような企業はブラックといえる。
上司に対する社員が態度が極端に萎縮している
面接に行った時はチャンスでもある。社内の様子を伺えるからだ。
上司と部下のような位置づけの人が話していたら、よく見てみよう。部下が異常に委縮しているようであれば、パワハラなども考えられる。
上司が異常な権力で仕切っている。部下の話など一切聞き入れず、常に上司の指示に従わなければならない。
こういった場合、辞めたくても辞めさせてもらえないということも考えられる。
社員の顔色が悪い、目が死んでいる
社内で社員と会ったら挨拶がてら良く目や表情を見てみると良い。
ブラック企業は、辛い労働環境であることが多く、社員に活気がないことがほとんどだ。
過度な労働を強いられ、過労であることもある。
社員に元気がなく、顔色が悪かったり、死んでいる目をしているような場合、ブラックである可能性がある。
ホワイト企業で働く社員達は、生き生きしている場合が多い。
社員が常に曖昧な笑みを浮かべている
社員達の表情や話し方ひとつで会社の雰囲気がよく分かる。
面談に行きがてら良く見てみると良いだろう。
愛想のない笑いや曖昧な表情や笑みが多いと感じれば、それはブラックであるかもしれない。
ブラック企業は、社員を奴隷のように扱い、必要無くなれば捨てる。
奴隷扱いされている社員達は、社内で心から笑うということは少ないだろう。
いつか捨てられるという不安などを持つ者もいるだろうし、社員の表情を見てみると良いだろう。
オフィス内の禁煙や分煙がされていない
最近では、社内でも禁煙、分煙が徹底してきている。
それなのに、分煙などをまったく導入しない企業も中にはあるようだ。
ブラック企業の特徴のひとつに、コンプライアンス意識が低いことが挙げられる。
世間の動きを見て、常に会社を変えていかなければ未来は見えない。
今どき禁煙、分煙が徹底されていない企業はブラックである可能性がある。
ありえないくらいトイレが汚い
ブラック企業で良くあるのは、トイレがありえないくらい汚いということ。
面接に行った際、是非トイレを借りてみると良いだろう。
トイレのような共用部分が汚れているなら、会社としての意識の低さが伺える。今どき5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)が徹底されていない企業は、会社自体の成長が期待できない。会社を良くしようという概念はないのだろう。